カメラ超初心者のための撮り方講座 「横構図」と「縦構図」のメリットとデメリット
写真を撮るときに必ず悩むのが「構図」
ハッキリ言って構図は難しい。
でも今回は、いわゆる難しい構図の話ではなく、しかし必ず決めなければならない「横構図」と「縦構図」のこと。
つまりカメラの向きですね。
たとえ同じ被写体を撮影したとしても、横構図と縦構図で印象もかなり変わります。
カメラを90度回転させるだけで、なぜ印象が変わるのか。
実は横構図と縦構図の写真にはそれぞれの特徴があるのです。
という事は、横構図と縦構図の特徴を理解すれば、今よりも良い写真が撮れるかもしれませんよね。
では、それぞれの構図の特徴、メリット、デメリットを、難しい用語を使わずになるべく簡潔に説明します。
横構図の特徴
横構図の特徴はなんといっても「自然な感じ」です。
私たちが普段から見ている風景に近い構図になるため、写真としても受け入れやすく、安定感があります。
また、情報量を多く収めることが出来るので、説明的、記録的でもあります。
つまり判りやすい、ということです。
判りやすさを求める写真を撮るなら、間違いなく横構図です。
しかし判りやすい半面、平凡にもなりやすいです。
漫然と撮っていると情報量の多さ故、メインの被写体がどれなのか判らない、何を撮りたかったのか判らない、というような感想を抱く写真になってしまうことが多くあります。
横構図で印象的な写真を撮るためには、メインの被写体と周りの状況をバランスよく一枚の写真に収めるための工夫が必要になります。
横構図のメリット
- 判りやすく自然な感じ
- 記録写真に向いている
横構図のデメリット
- 平凡になりがち
- 印象的に撮るには工夫が必要
縦構図の特徴
縦構図は横構図に比べて、被写体を強調して見せる効果があります。
横の広がりはカットされ、周辺を説明するような情報量が減るので、そのぶん被写体の存在感が増すわけです。
主観的になる、と言えるかもしれません。
臨場感のある写真を撮るのに向いています。
また、空間の奥行きや高さを表現するのにも向いています。
デメリットとしては、被写体が強調される分、状況を説明するような情報量が少なくなってしまうのが欠点です。
また、一眼カメラの場合は、カメラ本体が構えにくくなるという欠点があります。
カメラのどちら側を上にするか悩むし、構えにくいという事は手振れにつながる恐れがあります。
縦構図のメリット
- 主観的になり、被写体が強調される
- 奥行きや高さを表現するのに向いている
縦構図のデメリット
- 周辺の状況を説明するような情報が減る
- カメラを構えにくい
つまり
横構図と縦構図は、それぞれのメリットとデメリットが入れ替わっているのです。
実際にやってみた
実際に横構図と縦構図で撮ってみた写真です。
で、結局どっちがいいの?
当たり前のことですが、どちらが優れているという事はありません。
メリットとデメリットをよく理解して、状況に応じて使い分けましょう。
そうすれば写真撮影の引き出しが増えること間違いなしです。
……とはいっても、それが簡単に出来れば苦労はしませんよね。
使い分けわれるように努力することはもちろんですが、それと同時に、自分がどちらの構図を好きなのかを把握したほうが良いかもしれません。
普段から写真を見たり、自分の撮ったお気に入りの写真で横構図と縦構図のどちらが多いかを調べたり、ですね。
それでも迷ったときは……もう両方の構図で撮っちゃいましょう。
結局それかよ、となるかもしれませんが、両方の構図で撮ることは意外にアリなんです。
両方の構図で撮れば、例えば「これは縦で撮ったほうが良かった」という後悔も減るし、両方の構図を見比べることを繰り返せば、横構図と縦構図を理解する訓練にもなってしまうのです。
というわけで最終的な結論は、
迷ったら両方で撮ろう
ですね。