カメラ超初心者のための撮り方講座 レンズフードを付けよう
レンズフードって必要? それとも不必要?
初めてカメラを買った頃、
「レンズのフードっているの?」
「邪魔じゃない?」
なんて思いました。
街中でもフードを付けていない人をよく見かけます。
もしかしたら同じように思っているかもしれませんね。
最近の入門用のレンズにはフードが付属されていない製品もあったりするので、そもそもフードの存在を知らないという人もいるかもしれません。
付属していない場合は別売りのフードを買うことになるわけですね。
「そんな余計な出費してまで付けるべき物なの?」
と、疑問を持つのは当然です。
しかしレンズフードという商品がある以上、何かの目的のために作られたのは違いありません。
では、その目的とは何なのか?
果たしてレンズフードは必要なのか?
余計な光をカットする
カメラは光を記録する機械です。
なのでレンズを通ってくる光はすべて記録してしまうわけです。
被写体に当たっている光を撮りたいわけですが、ここで問題が発生します。
例えば日中の外で写真を撮る場合、当たり前ですが太陽光の下で撮るわけですね。
しかし、太陽光はまんべんなく照らしつけるわけですから、被写体だけじゃなくカメラのレンズも太陽光に直接照らされるわけですね。
このレンズを直接照らす太陽光が原因で、いくつかの現象が発生します。
画面全体が白っぽくなるフレア。
光の玉や輪のようなゴースト。
これらは太陽の位置を正面に近づけるほど、発生しやすくなります。
ゴーストは映像の演出などで意図的に入れられたりするので、人によっては「あり」かもしれません。
しかしフレアは、写真のコントラストを下げるので、個人的にはプラスに働くことはまず無いと思っています。
なんか思っていたより色が良くないな、なんて思ったら、もしかしたらこのフレアが原因かもしれません。
実はこの困った現象を防ぐ役割を持つのが、レンズフードなんです。
つまり、レンズフードというのは帽子のつばの役割があるんですね。
誰でも経験があると思いますが、眩しくて周りが見えにくいときは帽子をかぶるか、手を額に当ててひさしの代わりにしますよね。
それと同じなんです。
レンズに直接あたる光をカットして、目的である被写体の光を写すようにする。
同時に、フレアやゴーストといった現象を防いでくれる。
これがフードの役割です。
もちろん、角度によってはカットできませんが、写真の中に太陽を直接入れるような時以外は、常に効果があります。
光源が太陽のような強い光じゃない時も理屈は同じです。
曇りの日も夕方も夜の街灯の時も使用すれば同じ効果があります。
室内の明かりでも同じです。
つまり、写りのためにはレンズフードは付けていたほうが良いということです。
レンズを守る
撮影中にレンズを誤ってぶつけてしまうことがあると思います。
または、レンズの表面に指が触れてしまうことも。
何も考えずに拭くと、他の砂ぼこりなんかも一緒にふき取ってしまい、レンズに傷が付いたりすることもあります。
レンズフードは、このような「ぶつける」「さわる」というようなアクシデントを未然に防いでくれることがあります。
これも光のカットと同じで角度によりますが、付けていない状態と比べると結構な違いがあります。
例えるなら車のバンパーのようなものですね。
どのようなレンズフードを付けるべきか
レンズとレンズフードは様々な種類があります。
メーカー純正品から社外品まで、本当に様々です。
さらに、形状や素材の違いまで含めると、「なにがなんだか」というくらいあります。
しかし、どんな組み合わせも自由自在というわけにはいきません。
レンズには個々に適したフードがあるのです。
誤った組み合わせで使ってしまうと「ケラレ」という困った現象が発生します。
レンズフードのサイズが合っていないと、写真内の四隅にレンズフード自体が写ってしまうんですね。
これがケラレです。
こうならないためにきちんと適合したレンズフードを使いましょう。
基本的にはレンズに付属していたレンズフードで充分です。
もし付属していなかった場合は、レンズには必ずオプションパーツとしてレンズフードが設定されているので、メーカーHPで調べて適合した物を購入しましょう。
社外品を使う場合は入念に調べることとお勧めします。
注意点
撮影中に外れたりしないようにしっかりと取り付けましょう。
斜めに取り付けたりするとケラレが発生する可能性もあるので注意してください。
レンズフードによっては上下左右が設定されているので、説明書をよく読んで正しい方向で取り付けるようにしてください。
最近の純正品は正しい方向でしか取り付けられないように工夫されていたりするので、とてもありがたいですね。
使用しない時はどうしたらいいの?
使用しないときはフードを逆に取り付けておくことで、邪魔になりません。
移動中や保管する時もこの方法でOKです。
デメリットはないの?
先述したケラレが最大のデメリットですが、適切なレンズフードを装着しているなら問題になりません。
写真の写りに関しても、レンズフードを付けていて失敗したということは聞いたことがありません。
唯一あるとすれば、内臓フラッシュを使用した際にレンズフードの影が出来てしまう可能性があるそうです。
私自身はこの経験は無いのですが、内臓フラッシュを使用する際は注意したほうが良いかもしれません。
写り以外に関しては、少々邪魔になるということがあります。
レンズフードを付けているとその分大きくなるので、ぶつけないように注意しましょう。
特に人ごみの中では、周りの人に迷惑をかけないように。
重量は大した事ないので、カメラバッグが重くなる、なんてことは考える必要無いでしょう。
結論 レンズフードは装着すべき
メリットとデメリットを考えた場合、レンズフードは常に付けておくべきです。
街中で恥ずかしい、と思う方もいるかもしれませんが、カメラに興味がない人からすると付けていようがいまいが大差はないでしょうから、気にすることは無いです。
カメラ好きからすると「なんで付けないの?」と思われているかもしれません。
個人的にはレンズフードは格好いいと思っているので、付けないと不安になってしまいます。
結論として、少しでも良い写真を撮りたいならば、レンズフードは絶対に装着するべし、です。